Feed on
Posts
Comments

3月, 2007

コラム:伊右衛門 語感篇

前回、ボトルデザインの秀逸さに触れた伊右衛門だが、ネーミングにもまた、
高い感性が感じられる。

伊右衛門は京都の老舗茶舗、福寿園の創業者の名前で正確には「いうえもん」
と発音する。
この母音の多い名前は老舗茶舗の世界観をしっかりと伝えていて、素朴で一生
懸命、包容力があり奥ゆかしく気品に満ちている。
名は体を表すというが、「いえもん」はそういう人だったに違いない。

本木雅弘演じる「伊右衛門」は生真面目という言葉がぴったりはまる職人。
「愚直でにぶちん」典型的な男性脳の持ち主。
彼を支える献身的な妻(宮沢りえ)は彼の事を「いえもんはん」と呼ぶ。
「はん」がつく事でそこに、温かさと癒しが加わっている。
福寿園の創業者の名前が「新右衛門さん」だったら、新鋭で少しクールな職人
に感じてとても「愚直でにぶちん」なイメージにはならない。
CMでの世界観と物語性は、「伊右衛門」という名前をネーミングに使ったから
こそ成立しているのだ。

感性アナリスト 虎島秀一

Read Full Post »

Next »